こんにちは、冬至まであと1週間を切りました。冬ももうすぐ分岐点を迎えます。
新宿はネオンで夜もキラキラです。街は人たちの大きな笑い声や居酒屋さんの誘い声などが飛び交っています。私も忘年会など出掛けてキャーキャー騒いでいます。その一方で…場に楽しむことに100%コミット出来ない自分もいます。
北陸の夜は全てが呑み込まれてしまうようなぽっかりと漆黒の空です。天気が良い日は遠くの星たちや近所のツバキの蕾が儚いイルミネーションになっています。
こんなに忙しい日々は空想に逃げ込みたくなります。
ここから空想
本日の空想は、早朝の常緑樹のMr.Terry Smithと落葉樹のMiss.Caroline Jacksonの対話。Terryは冬でも艶々な葉を残していつも変わらない姿で冬を越えます。一方Carolineは、秋になると葉が黄金色に色付き、全ての葉を落とし、寒い冬は全裸で寒さに耐えています。春になると再び柔らかい緑を纒います。TerryはCarolineが四季折々の変化をして、春や秋にはみんなに写真を撮られるほどの人気者になっていることが羨ましい。その一方でCarolineは、何時も変わらず緑を輝かせているTerryに憧れています。
私の空想上ではこんな会話が行われます。「木の忘年会」
Terry「しかし、今年も君の周りは賑やかっだったねぇ。みんな君の写真を撮りに遠くから来たんだって。観光雑誌にも載ったし。」Caroline「ごめんなさい。せっかくみんながゆっくりしているのにお騒がせしてしまって…。あの後、私の葉っぱもみんな落ちてしまって…。誰も来ないわ。毎年恒例だけど、今はもう真っ裸なの」Terry「いつでも君は美しいし、素晴らしいよ。風に吹かれて落ちた葉もキラキラしているよ」。Caroline 「これからもっと寒い冬を迎えるのに。裸になってしまったわ。いつも変わらないあなたが羨ましいわ」Terry「君の葉は地に落ちても栄養になるし、僕にも太陽の光を譲ってくれる。それなのに、僕はいつも緑なだけで、君を温めることも虫達に栄養をあげることも出来ない」。Caroline 「そんなにいじけてるけどあなただって、タブノキ、シイの木、ツバキ、カシの木、クスノキは常緑樹ですって受験生が覚えてくれたじゃない。生物の先生が秋に高校生連れてきて教えてて…それにちょっと『この木なんの木』に似てるって可愛い女子高生に言われて嬉しそうだったし」。Terry「止めろ!俺のことは言うな!」
ここまで空想
常緑樹は華々しい落葉樹になってみたいと思う。落葉樹はいつでも深い緑をまとう常緑樹に憧れる。私は人間だから空想してしまう…。自分に持っていないものを持っている人を羨ましいと思う木に例えてみました。でも…真似しようと思っても出来ないということを痛感します。誰ひとり同じ人間はいません。そして同じ私であっても調子の良い時、悪い時など色々あります。たった今の自己を価値判断することより「知ること」から始まるのかなと考えています。
木って本当に立派です。寒いから一歩も家から出たくありませんでしたが、真冬の木々や植物達に会えたことに感謝です。師走のお忙しい中、ご無理なさらずご自愛ください。
お読みいただきありがとうございました。